ときに困難が立ちはだかっても、
すべてが順風満帆じゃなくても、前へ、前へ。
どんなときも錆びず、輝きつづける5人のインタビュー。
商品ではなく、まずは自分を売る。それを強く意識するようになったのは、大阪勤務時代に出会ったある部品商のお客様がきっかけでした。そのお客様は仕事にシビアなことで有名。先輩から担当を引き継いだ当初はなかなか相手にしてもらえず、訪問してもオフィスの中で立ちっぱなしということもありました。ただ言われた仕事だけをする、そんな関係性に変化が生まれたのは半年くらいが経った頃です。お客様の中で行われる作業を自主的にお手伝いしたことが始まりです。
深い計算もなく、時間の都合もつくしお手伝いしましょうか?と、軽い気持ちで申し出たのですが、とても喜んでいただけたんです。それからはオーナーさまにゴルフを教えていただいたり、一緒にお酒を飲んだり、大きなご注文をいただいたり。また、私が金沢に転勤になる際は送別会を開いていただき「これまでのどの担当者よりも植松が可愛い」というお言葉まで。本当に些細なきっかけでしたが、まずは自分という人間を知り、好きになってもらうことの大切さを教えてもらうことができました。
フロントの仕事は電話やFAXの対応が中心で、お客様と直接顔を合わす機会はおおくありません。しかし、表情が見えないからこそお客様と信頼関係を築いていくことが大切だと思っています。福岡営業所に異動した当初は人も、土地もわからず、苦労したのを覚えています。そんな中でも自分にできることは丁寧にやろうと、フロント業務にコツコツ取り組んでいた頃、あるお客様からエンドユーザーさまのクレームについて相談の電話がありました。
内容をお伺いした私はすぐにメーカーに問い合わせ、対応方法をすぐにお客様に伝達。また、自分自身も現場へ駆けつけ、サポートにあたらせていただきました。そんな私の対応に信頼を置いてくださったお客様は、スポットでの注文から定期発注へと切り替えてくださるように。福岡という地でやっと自分も受け入れてもらえんただなと、とてもうれしかったですね。
購買課という部署で、商品の仕入れに関する業務にあたっています。これまでの仕事で印象に残っているのは、5年前の出来事です。業務終了間際、ある営業所から一本の電話がかかってきました。それは「緊急で補修パーツが必要。整備工場ではすでにボンネットを開けて待っている。明日までに届けてほしい」というもの。連絡があった時点で、通常のオペレーションではどうやっても用意することはできません。そこで私は心の当たりのあるメーカーに直接あたっていくことにしました。
一社はすでに運送トラックが出発してしまい翌日の便まで手配ができない。別の一社は欠品中。諦めの気持ちが出てきたとき、商品の在庫がある会社が見つかり、なんとわざわざトラックを呼び戻して対応してくれることになりました。無事に商品手配の目処が立った時には、本当にホッとしましたし、達成感も味わえました。何より嬉しかったことは、エンドユーザーである整備工場さまや、その車に乗るドライバーさんの役に立てたこと。自動車にまつわるあらゆるシーンを支えるという会社のミッションを、味わえて嬉しかったですね。
現在、入社して3年目。振り返ると1年目は右も左もわからず無我夢中、先輩のフォローのもとであっという間に過ぎていった印象です。2年目になった昨年は、自分一人で任せられるようになりました。しかし、先輩のフォローが離れた分、ミスも増えてしまって、自分に自信がなくなっていた時期でもありました。この会社でちゃんと役に立てているのかな。そんなふうに悩んでいたあるとき、一本の電話が鳴りました。
それは仕入れ情報に関する問い合わせでした。私の担当メーカーさまのものではなかったのですが、担当するスタッフはお休みだったので私が対応することに。心当たりもないものの、納品のタイミング、メーカーの候補などをあたっていき、データを洗いました。そして、なんとか探し出して、情報を渡すと「早いね、ありがとう!」と声をかけてもらって……。おそらく去年までだったら、お手上げだったと思います。でも今の私だからできた。自信をなくしていたけど、ちゃんと成長できているんだと実感できた出来事でしたね。なかなか表舞台には立たない仕事ですが、私たちには営業のフォローという大切なミッションがあります。これからも頑張ろうと思います。
大学では法学部出身で、配属当初はパソコンの知識も、デザインのことも、カメラの使い方もまったくわからない状態。実はクリエイティブなことに、それほど興味があるタイプでもなかったんです。そんな私の転機になったのは、自分がはじめて制作に携わった「チラシ」が納品されたとき。ヤマト自動車の顔でもある販売ツールに関わっているという実感が、そのときにはじめて湧いてきました。それからはもっと頑張らなきゃという気持ちに。仕事の向き合い方にも大きな変化が生まれました。
たとえば今までは何気なく見ていたチラシも、雑誌も、POPも全部仕事の勉強になる。また、一つひとつの意味も考えるようになりました。それまではただ撮影して、レイアウトすればいいという気持ち。ですがその商品のセールスポイントを把握して、それが伝わるように写真の角度や大きさ、文字の配置にもこだわるようになりました。そこから、仕事に対してどんどん奥深さを感じるようになってきました。まだまだすべてが未熟です。でも隣のデスクにはなんでも相談できて、どんな仕事もこなせる先輩がいます。一生懸命学ばせてもらって、もっとヤマト自動車の魅力を伝えたいと思っています。